こんばんは、今週も夜10時がやってまいりました。司書の森です。
お子様の夏休みも終わり、平日の図書館はそろそろ落ち着く頃合いでしょうか。まだまだ夏の間に借りられた本が戻ってきててんてこまいかもしれません。
それでも、きっとイベントはひと段落して、季節の移り変わりを感じつつ次の読書の秋に向けて動き始める頃合いかと思います。
9月もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、まずは今週読んだ本の話題から。
『差し出し方の教室』幅 允孝(著/文)
発行:弘文堂 四六判336ページ
定価 2,900円+税
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784335551802
幅允孝さんの選書はすごい。それを痛感したのはこども本の森中之島でした。
興味本位で訪れた本の森で、なんのテーマだったか「この本の並びごと持って帰りたい!」と感じたエリアがありました。このテーマでこの本、さらに隣にこの本を並べるとは!やられた!って感じました。粒ぞろいの選書が並ぶ書架に、ここにいると、読書がしたくなる。そう感じました。それはとても珍しいことなのです。本は大好きだし図書館も大好きなのですが、私はあまり館内で読書にふけることがないような気がします。旅の途中で寄るときはとくに、次の電車の予定があったりするので集中できないのかもしれません。ですが、こども本の森中之島では思わず何冊かじっくり読んでしまいました。
その時から注目していたのですが、その後もNHKテレビ「理想的本箱」だったり著者を拝見したり選書に関わられた棚を見たりして、棚を作り出す、選書家という職業を作り出す幅さんに憧れています。
なので、とても勉強になる一冊でした。
様々な差し出し手の話を引き出しつつ、つまりはより本を手に取ってもらうにはどうすればいいのかという一点を突き詰めた幅さんの姿勢は、司書としての憧れであり目標です。
まだうまく言語化できていないのですが、この本を読んで学んだことは私の支えになると思います。
だんだん内容が短くなってきた気がしますね。夏の疲れが抜けたらまたしっかり書いていきたいと思いました。
ではまた、来週。
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